オオサカジン

  | 箕面市

新規登録ログインヘルプ


2009年11月15日

裏の真実

◇紅葉 Kは北京に出張か。中国の今現在の生の経済状況、この板で教えてくれたらありがたいね。

◆山猿 ほんまや。中国はいま、このまま経済発展し続けて世界経済の覇権を握るという人もおるし、近いうちに破綻するという人もいる。例の三橋貴明は後者で、『「世界経済の救世主」のウソを暴く 中国経済隠された危機』 (PHP研究所 2009年9月刊)を書いている。

◇紅葉 《 事件そのものは何とか理解できても「その事件に隠されている真実」を何から得たらいいのか私は分からなくて・・。起こった事の「裏」を聞くと尚更分からなくなってしまいます。 》
って、Mさんが書いてるけど、分かるよ、この気持ち。

◆山猿 起こったことの「裏」の真実は、決して公的には「表」にそのまま出てくることはないからね。疑問に思った人が、その疑問を解き明かそうと、公的に発表されたものの中の矛盾や明らかになっている事実を照合しながら、最も合理的に説明できる説として「裏の真実」を打ち出すわけやから。

だから論じる人の数だけ「裏の真実」があるというわけで、読み手や聞き手にとっては、「なにがほんとか、聞けば聞くほどわからなくなる」のも、当然で、ましてや「裏の真実」が明らかになることを「良し」としない勢力が、真実の一端をあえて含ませた虚偽の情報を、「裏の真実」だとして意図的に流し、情報錯乱する書物をタイミングよく出版しているから、なおさら分からなくなる。俺らの話も、「真実の一端をあえて含ませた虚偽の情報に、のせられているのかもしれない」という自戒が必要なことはいうまでもない。

◇紅葉 山猿との会話も1年近くになるね。僕らの話も、「真実の一端をあえて含ませた虚偽の情報に、のせられているのかもしれない」ってことだけど、ここまで続けてこれたのは、みんなの反応があるからだね。

◆山猿 ほんまにそうや。だけど、文章を書いてみんなに見せるという行為は、それこそ「自らの弱点」をさらけ出すということでもあるからね。また「自らの弱点」がにじみ出てこない文章などは、魅力を感じさせないからね。

◇紅葉 今日の議論はちょっと趣を変えて、なぜ僕らが「裏の真実」に取りつかれるようになったのか、話したいんだけど、どう山猿。

◆山猿 いつからかな・・・?2001年ごろかな。ちょうど小泉内閣ができるころや。「自民党をぶっつぶす」といって総裁選に出てきたとき、「危ないなあ・・・。小泉構造改革で日本経済はますますデフレ不況がひどくなっていく」って危機感を感じた。でも俺の周りは、小泉旋風ですごかった。なぜ「危ないなあ・・・」って感じたかといえば、そのころ俺は、「80年代後半に、なぜバブル経済が起こり、90年代にそのバブルが急に崩壊し、デフレ経済に陥ってしまったのか」が、疑問でならなかったからだ。

ちょうどそれと平行して、それ以前から疑問を感じ出していたのが「日本の歴史認識」やったな。その数年前から「歴史教科書」をめぐっていろいろ議論されていた。1991年にソ連邦の共産主義世界体制が崩壊したことも、極めて大きく影響している。1999年10月に西尾幹二の『国民の歴史』が出版されている。

◇紅葉 あの『国民の歴史』は、当時センセーションを巻き起こしたね。「左翼」陣営、とりわけ朝日新聞をはじめとしたマスコミからの批判、批難はすさまじかった。その『国民の歴史』が今月、文春文庫から出版されているよ。

◆山猿 そうだね。文春文庫の『国民の歴史』の巻末には、膨大な参考文献が載っていて参考になる。「国民の歴史」は、日本通史ではないんだな。古代から現代史までの節節のテーマを選び出して、これまでの「通史」に対する「論争の書」なんだな。だからいま、何が「日本の歴史学」で問題になっているか、問題にしなければならないかを論じているから、刺激的だった。

これがきっかけとなって、「戦史」を学ぶようになった。すると、重要なことを知ることになった。あの1937年のシナ事変のときの近衛内閣の閣僚やブレーン、陸軍参謀本部や海軍統帥部に、ゾルゲ事件で有名な尾崎秀実を初めとした「共産主義者」がいて、ソ連邦スターリン政権とつながっていたことが分かってきたんだな。

それだけじゃなく、当時のアメリカのルーズベルト政権内部にも、国務省をはじめとして多くの「共産主義者」が中枢におり、ソ連と通じた工作を行っていたこともわかってきた。あのシナ事変や第二次世界大戦、日米戦争勃発に、世界共産主義運動の拠点「コミンテルン」の工作が大きく影響しており、日本、アメリカの政権中枢にも浸透していたということや。これは驚愕だった。

◇紅葉 それはどんな文献で知ったの?

◆山猿 1928年から1932年まで内務省保護局で共産主義の理論と実践活動を調査研究する仕事に携わり、1935年まで拓務省管理局で、朝鮮、満州、中国の国際共産主義活動の表裏両面の調査に没頭し、1936年から敗戦まで衆議院議員を務めた三田村武夫というひとが、戦後の1951年に『大東亜戦争とスターリンの謀略』という書物を自費出版されている。

俺はその本の復刊本を、偶然古本屋で見つけて読んで、その書かれている内容に衝撃を受けた。その後その本が同じ題名で、1987年に自由社から出版されていることを知り早速手に入れたというようなこともあった。今では「その筋」では、有名な本になっている。

それからやな、「裏の真実」に関心を持つようになっていったのは。国際共産主義運動、コミンテルンの歴史で、三田村武夫が書いてるようなことはまったく知らなかった。「公的なコミンテルン史」だったわけだ、俺が知っていたのは。

たしかに、コミンテルンの日米政権にたいする工作のすごさは、関係書物を読んでいくうちに次第に分かっていった。しかし一方、疑問も深まっていったのも事実や。資本主義国の本家本元のアメリカや反共主義の強かった日本の当時の政権中枢に、なぜそんなにやすやすとコミンテルンのスパイが入り込み暗躍できたのかという疑問だった。これはなかなか解けなかったな。

◇織田 すごい話やな。それで、山猿の疑問は解けたの?

◆山猿 3,4年かかってようやく分かってきたよ。それがもうひとつの疑問だった日本のバブル、デフレ経済にたいする疑問と重なるようにして、理解できるようになったんだよ。

①1917年のロシア革命は、レーニンやトロツキ-、スターリンの指導のもとでなしえたことになっているけれども、彼らはあくまで工作員であって彼らにそのための資金と指示を出していたのは、国際金融カルテルだったこと。

②ヒットラー政権を作り、連合国と闘わせたのも「国際金融カルテル」の戦略だったこと。

③1929年の世界恐慌も、今回の世界金融危機を引き起こしているのも、「9・11テロ」を仕組んだのも、連綿と続く「国際金融カルテル」の綿密な計画の実行だということ。

◇紅葉 おいおい、またそんな極端なことをいうと、「いかれている」と思われるよ。

◆山猿 そうやろな。だけど、思っていることははっきり言わんと議論にならんからな。その根拠を示すとなると長くなるから、ここでは展開できないけど、誰もが納得する根拠が今では明らかになっているんだな、その気になってきちんと調べればね。

「確かにアメリカは一部のユダヤ系アメリカ人に牛耳られているので全てが謀略のような気がします。我が社でもアメリカ資本の某顧客はとても商売が汚く、策略的で僕らは『ユダヤ商法』と嫌っています。山猿の言っていることをだんだん信じ出してきた」って、Yが書いている。

Yの会社は、その部門では世界一の技術を持っている企業や。それがここ数年の間にいつのまにか外資系資本が30数%を占める株主となり、筆頭株主はなんとあのJPモルガン・チェースというアメリカのメガバンクや。この銀行は、ロンドン・シティのロスチャイルド財閥の系列で、同じロスチャイルド系列の「ゴールドマン・サックス」と並んで、今回の金融恐慌で「勝ち組み」となった国際金融資本や。

いま日本の高い技術力を持っている企業の株主に、国際金融資本が軒を連ねている。この国際金融カルテルが今後どう動くのか、他人事ではないわけや、日本国民としては。

◇紅葉 いま書店では『闇の権力』とか『陰謀論』関連の書物が並ぶようになったけど、これも国際金融資本が日本企業の株を買い占めてきている事と関係あるのかな。

◆山猿 関係しているだろうな。今年になってほんまに増えている。玉石混交やから、気をつけないといけないけどね。意識的に国際金融資本が情報錯乱を狙って、御用学者に書かせている書物もたくさん出版されている。

こんな状況を充分踏まえて、これからの日本の経済・財政施策を打っていくことが重要なんやけど、今後の民主党政権にそれができるのか、打ち出す政策を注視していかざるを得ないんやな。




同じカテゴリー(歴史)の記事
 明治維新の闇 (2008-11-03 21:28)

Posted by minoh at 23:19│Comments(0)歴史
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。